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2014年 10月 20日

人間一生のうちに、だれにも必ず一度は旬がくる

 先日、阿川佐和子との対談に寺島しのぶが登場した。噂のフランス人との間に39 歳で息子もできていた。彼女の肌は以前よりずっと瑞々しかった。
 1998年『文学界』連載、1998年第119回直木賞を受賞し、2003年映画化された『赤目四十八瀧心中未遂』車谷長吉作の長編小説に、衝撃的に登場した彼女は忘れようがない。

 父・人間国宝・七代目尾上菊五郎(69歳)、母・女優の富司純子(66歳)、五代目尾上菊之助(しのぶの弟)、十一代目市川海老蔵は、新しい歌舞伎座を背負って立つ七人衆仲間であり幼なじみ。
 そんな超名門一家の長女として誕生した寺島しのぶ。その彼女が2007年、日本在住のフランス人のアートディレクター、ローラン・グナシアさんと国際結婚した。寺島さんの人目惚れから猛アタックがはじまり、事実婚をフランス人のローランサンの心を動かし、結婚した。フランス人との間にハーフの第一子の息子を【眞秀・まほろ】と命名し、利園・リエン(歌舞伎社会)入りをしのぶは願う。眞秀の名には尾上菊五郎の幼名の一字をつけたとか。
 その息子眞秀は、三つにもならないのに弁慶の台詞を唸り、しこを踏むという。
 歌舞伎の名門に生まれながら女故に歌舞伎の世界では生きられない。しかし女がいなければ名門の継承も、遺伝子に刻まれた藝の信号も混合もありはしない。女しのぶが息子眞秀に託そうとする血への拘りのすさまじささえ感じる。

 その寺島しのぶが、阿川佐和子との対談で、藤山直美(寬美の娘)と共演した話になり、阿川が「なにか心に残った言葉がありましたか」との問いに、しのぶは即「人間にはだれにでも一生に一度は必ず旬がやってくる。それは五歳のときであったり、五十歳のときであったり、死の間際のひとときであったりする。
 その旬にいかに花を咲かせるか、日頃から己の藝のエッセンスとなるものの鍛練を怠らないのが藝人であろう、また人間であろう」といった言葉。


 私はもう少しで八十二歳。死の間際まで───という言葉に、私にもその旬がくるかも知れない───と、花の旬のためなら毒を食らっても萎えてなるものかとおもう。
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by kuritaro5431 | 2014-10-20 14:18