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2015年 01月 18日

マックス・ヴェーバーの「3つの支配」(その2)

 前、記事1つで済ます予定でしたが、まだ肝心なことが書けておらず、つづきを(その2)で書くことにしました。ご了解を。


────問題ありとする見解────

佐々木毅氏は「何故にこの三類型なのか」という疑問が起こるのは禁じえないと述べている。(『政治学講義』東京大学出版会・1999年)。 ウェーバーは[支配」を「ある内容の命令を下した場合、とくていの人々の服従が得られる可能性」と定義する。彼によれば、すべての支配は、人々が支配者の命令を正当なものと認めて服従することによって成り立ち、この点で権力一般から区別される。支配者の命令の正当性の根拠(支配される側からいえば服従する根拠)が何であるかによって、支配は三つの純粋型(理念型)に分かれる。
 伝統的支配は、昔から妥当してきた伝統の神聖性に対する信仰に基づく支配である。合法的支配は、適正に制定された規則の合法性に対する信仰にたいする信仰に基づく支配である。カリスマ的支配は、「カリスマ(「神の恩寵」という意味)、すなわち特定の人物に備わった超人間的な資質に対する信仰に基づく支配である。
 愚見によれば、ウェーバーは二つの軸(縦軸に、上・非日常的、下・日常的)(横軸に、左・個人的、右・非個人的)←(ブログ筆者の力量ではプロットできないので文字で表現)で、「ウェバーの支配の三類型」をこれで示すことにする。
 横軸左・個人的と、縦軸上・非日常的との左上ゾーンに[カリスマ的支配]さらに左上に[カリスマの日常化]
横軸左・個人的と、縦軸下・日常的との左下ゾーンに  [伝統的支配]
横軸右・非個人的と、縦軸下・日常的右下ゾーンに [合法的支配]
となる。


 伝統的支配は「日常的」かつ「個人的」な支配である。合法的支配は「日常的」かつ「非個人的」な支配である。カリスマ的支配は、「非日常的」かつ「個人的」な支配である。「非日常的」かつ「非個人的」な支配類型の象限は空白になっている。
 ところで、ウェーバーは、支配の三類型のうちカリスマ的支配についてのみ、その日常化を問題にしているが、それはなぜだろうか。その理由は、支配が真に支配の名に値するものであるならば、それは一定の持続性を持たなければならないからである。その意味で、「非日常的」支配は真の支配とはいえないことになる。だとすれば、「非日常的」かつ「非個人的」な支配についても、それがどのような名称で呼ばれるにせよ、その日常化が問題になるに違いない。



─────3つともウェーバー自身否定的だったとさえ感じるのはなぜ?──────

 質問: 「ウェーバーはの3つの支配」と「ウェーバーの職業的な政治」の概念は、どのような「社会環境」のとき編み出されたのでしょうか。

 ベストアンサー☆ ブログ筆者の感想★

 ☆ウェーバーは、「支配の諸類型」で、合理的支配・伝統的支配・カリスマ的支配と3つの支配があるといい、さらに、合理的支配を官僚制的・合法的支配、伝統的支配を長老制・家父長制・身分的家産制、とに区別していた。
 そのうち、最初の合理的支配、官僚制というのは1870年ドイツ帝国が成立したときに始まったもので、だいたい近代国家というのは官僚制である。そして、ウェーバーは、「古代農業事情・邦訳では古代社会経済史」で、古代国家は官僚制を採用したことで、亡びたといっていたから、彼は官僚制を批判した。

 ☆つぎの伝統的支配というのは長老制、家父長制、身分的家産制といているから、どこの国でもだいたいそのように発展していて普遍的。
 特に、19世紀後半のヨーロッパは家父長制が強く、日本も明治の半ばから家父長制が強くなり、男尊女卑が激しくなり、家の中で家長が絶対的な支配権を持っていた。
 ウェーバー自身も厳格な父親と衝突し、喧嘩がもとで父親が死んだとき、自分のせいだと思って精神を病み、10年間は「引きこもり」になった経験があるので、人一倍、家父長制に苦しめられた。そんな時代だった。

 ☆つぎのカリスマ的支配とは、ドイツの宰相ビスマルクなどの影響があったと思われる。官僚がダメだと思っていたらつぎに来るへきものは民主的・独裁が一番いいと考えて、ビスマルクなどがモデルになっていた。確かウエーバーが死んだ1925年ごろ、まだヒトラーはでていなかったが、1920年代のワイマール体制には批判的だった。

 ★ウェーバーはそんな自分を自己否定した。ある人は健全な「自己嫌悪」といった。「自己嫌悪してバランスを取ろうとしたんだ」と。形式論理学で排中律を肯定したウェーバーにも、本当は人間らしい「排中律」を認めていたのではなかろうか。

 














             
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by kuritaro5431 | 2015-01-18 14:09


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