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2012年 09月 29日

就活に最も有効な「問題解決力」とは (その1)


 新卒で会社とかどこかの組織に就職を目指す人も、再就職で待機している人も、企業や組織が望む人材とはと一点に絞っていうならば、断然「問題解決力」をもっている人といい切れる。

 とはいえ、新卒の学生には、実務的な「問題解決力」は必ずしも求めていない。なぜなら実務的トレーニングを行う場がなかったからである。あったとしても模擬体験ぐらいであろう。強いていえば、学内におけるサークル活動とか、アルバイト先でのこととか、ボランティア活動をしてのことであるとかには多少有効なトレーニングの場があったかも知れないが企業が期待するレベルまでにはいたってないと思われる。
 次に挙げる事項を満たさない体験・経験はあまり役立たない、言い換えれば企業サイドからは評価していないということである。

 次に挙げるスキルを求めている組織とは、企業でいえば概ね年間売上高50億円以上の会社、公共組織体では建前上すべてといえる。
 なぜ企業では50億円以上かというと、企業は創業から立ち上がって100億円規模の会社になるまでに「竈の灰までわしのもの」と創業者が思っていた時代を過ぎて、組織・体制もでき会社らしい会社になる(2 部上場もぼつぼつできる体質)からである。別のいい方をすれば、会社はオーナーの私有物ではなく、社会的貢献を自覚した社会的存在であると認識する時期と考えられるからである。
 50億規模から100億規模においては、前述の可能性をもった企業も存在するということである。50億以下の規模の会社においても、経営者の考え方次第によって前述の可能性を持った企業もあり得るということである。
 結論的にいえば、最近よくいわれる言葉にあるように「企業は規模ではない」という言葉と符合する。



 有効な問題解決力とは

①問題と感知する直感力

 職場とか、会社内とか、業界とか、社会とか、政治とかなどに現れる「ある現象」を「問題と感知する直感力」。
 問題を問題とも感じず見過ごす人と、問題として頭の中でピックアップする人とでは、ここで大きな差が生まれる。問題認識のないところに問題解決力の入り口はないからである。
 
 まず採用側の面接者は、その直感力をもった人間か、そうでない人間かは、顔色や目を見たただけで70 %の確率で分かると思う。単なる記憶重視の勉強ではその表情にでないことは面接者は知っている。さらに10分でも会話のやりとりをすれば90 %近い確率で分かるだろう。その他の採用可否の判断材料は「念押しのため」といってもいいくらいと私は思う。


②何をもって問題とするか

 自分が思う「あるべき姿」との「ギャップ」が「問題なのである」。自分の感性が現象を見て問題と感じるものが問題なのである。

 ここでいう、自分が思う「あるべき姿」はどうやって自己形成するかということである。そこでは「モデルを仕入れ」しようとしてはいけない。あくまで自分の考えたその時点における「あるべき姿」でよい。質の高さはいずれ問われるが、そこでは「あるべき姿の項目の量」が問われる。どんな領域にどれだけぐらいの数の「あるべき姿」をもっているか。それは即反応するものである。

「あるべき姿」=自分としての「問題」としてピックアップするかどうかの判断は、今までその問題に遭遇した経験の数によってつくられる。その経験とは知識というより経験の累積が知恵を生み「自分としてのあるべき姿」をつくる。
 学生に求められる経験とは、実経験はなくてもさまざまな情報資料から、またディスカッションなどを通じて自分なりに「あるべき姿」を模索した経験があればいい。その時の経験に対するスタンスのみが「問題解決力」の上昇の可否を決める。そのスタンスとは、「あるべき姿」の数を増やすことを目的化することである。このことに関しては、方向性(目的)を他にそらさないことである。


③「問題の真因」を掴み類似因子のものをまとめる

 個々の現象として現れる「問題」を個別に対応しょうとすれば「際限のないモグラ叩き」になり追っかけられるものではない。よく見ると現象は違うが「問題の真因」で見ると同じという現象がいくつもある。これから先のスップはは、訓練すれば頭の中だけでもできるようになる。
 これらをまとめて「~が悪い」「~ができていない」と問題の真因を抽象化した表札をつくる。原則としてはその表札単位に「あるべき姿」がすでにあるものとしてそれに対応する。
 対応する「あるべき姿」がない場合もしばしばある。その時は問題の表札カードが先にでき、後からあるべき姿としての判断基準が作られることになる。その次からは「あるべき姿」が規範となって機能するとになる。

(注)一般的に「問題解決力」の70'%は、ここまでの段階で決まるといわれている。要は懸念のある現象を「解決可能な問題」として認識できたということである。


④「問題の課題化」

 ここから先は、「書き言葉で設定」する。問題解決行動に参加する人たちと「何のために」「何をするか」の共通認識のために。これは必須要件。

 前段階で捉えた「問題」は、それ自体ネガティブなものであり、解決するためには「~すれば解決する」というポジティブなものに転換した方がいいというこになる。

 今までのステップを振り返ると a「問題を含んでいるらしい現象の気づき・発見」→ b「個別の問題としてピックアップ」→ c 「問題を真因単位にまとめる」→ d 「~すれば解決するという課題の設定」ということになる。

 一般的に、a の段階で50ケの問題現象があった場合、c dの段階で問題は真因に迫り、抽象化され6つか7つに集約されることになる。

 ここまでのステップの目的は「課題(問題解決のためやらなければならない事柄)の設定」であった。

 ここでの課題表現は、以降「課題」を遂行してゆく上でどんな方策でゆけばいいかがイメージできるものが望ましい。
 とくに大事なのが「課題表現」である。

 この段階が、さきに述べた30億以下の規模の会社では、社長自体がこんなめんどうなことをと嫌う。コンサルタントに「コンサルフィを払ったのだからそちらでみなやってくれぇ!」という人が多い。社員一人ひとりが自ら問題解決力を身につければどんな会社に変わるか想像できない。そのことが分かっている会社とでは決定的に違う。そのことはいっておきたかった。


⑨「課題」単位で問題解決プラン(例)

 1.表題に「課題」
 2.何のためにやるのかの「目的」の設定
 3.狙う期待効果(定量の目標および定性の到達点)
 4.課題遂行のストーリー(チャート)
   ・課題遂行のための数本のサブ・アプローチテーマ
   ・サブ・テーマ別にどう絡ませ機能さすか、
   ・サブOUTPUTの統合と全体成果達成へのストーリー
 5.活動スケジュール
   ・期間
   ・サブテーマ別ワーキングスケジュール
   .プロジエクトメンバーの役割

(注1)この「問題解決の実務」は、私がJコンサルティングファームで実践したもので、実行に関心を持たれる方「FMC福島マネジメントコンサルタント」のホームページのメールマガジン「経営コンサルタント志望の皆さんへ」のバックナンバー第3号~第12号に詳細を掲載しています。適応業種は同ホームページの私の実績として掲載した中堅企業のマネジメント系領域でした。

(注2)この例⑨は、ソフトVEを使っての事例で、再三話題にしたマックス・ウェーバーの唱えた3つの合理性の2つ目にでてくる目的合理性を実務化したものでした。


 今回取り上げた「問題解決力」は、当然大企業の就活においてもベースとして求められるものである。⑨のステップは、実践的方法論として進化していっているものであり、多様な方法が存在している。
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by kuritaro5431 | 2012-09-29 16:42


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