2012年 09月 02日
ここに列挙する情報は、おもに日本がジャパンアズナンバーワンとして栄えた頃に使われた知識と技術が中心となっていることはいなめない。 しかしそのなかの1/3ぐらいはアレンジメントまたはトランスファしてこれからの時代でも使えるものがあるのではないかと考える。 トランスファのポイントは、大量生産を支えた社会・経済システムがすでに崩壊している点と、画一的集団主義から個力を生かす集団主義に変わった点である。 ① お手本探し、モデル探しは止めて、自らの発想で時代対応のモデルを創る。 ② 効用のある知恵は、過去を学び再利用する。 ③ 実際の成果は、ハウツウ・レベルの業務遂行で生まれるが、そのエネルギー源と対処も個々人のパーソナリティに求められる。 以下の情報は、上記①②③の促進の刺激になればと思う。 ここでこれからの時代に欠けているものが多く発見され、活力ある日本再生のヒントになればと願うものである。 1、ビジネススクール ★グロービス・マネジメントスクール 1992年以来、東京・大阪・名古屋で7万人のビジネス・パーソンに選ばれたビジネススクール。 知識詰め込み型でなく、現場で「活かせる」思考能力やビジネス・スキルを身につける独特の教育スタイル。 このスクールのwebを見る限り、養成人材の目標は東証一部企業の経営者と伺える。 ★ハーバード・ビジネス・スクール ハーバード大学の経営大学院(MBA)。1908年設立されたMBAプログラム。 ケースメソッドに用いた授業スタイルが有名。学生はデイスカッション中心の授業に臨む。 ここでのメソッドは年々進化しているようにみえる。 日本からの留学生数は、年々低下。現在年10名弱。 2、国内MBAスクール ★海外系 4校 ★国内大学院 22校 (詳しくはYAHOO!「日本で学べるMBAスクールリスト」) 3、ビジネス誌・経済誌 週刊ダイヤモンド、週刊東洋経済、ニューズウィーク日本版、ブレジデント、 フィナンシャルジャポン、フィナンシャル・タイムズ、タイム(TIME)、エコノミスト(英国)、 選択、エコノミスト(日本)、ハーバードビジネスレビュー日本版、 ほか 4、今もそこそこ使われている経営技法およびモデル ★VE(Value Enginering)=価値工学 1960年頃アメリカより日本に導入。価値(Value)=機能(FanctIon)/コスト(Cost) 目的は、対象となる商品やサービスの価値改善、または価値創造。 (VEに興味をもたれるかたは「日本バリュ-・エンジニアリング協会」のwebへ) ★ISO(Inteernational Organization Standardization)=通称:アイソ、アイエスオー、イソ、 国際標準化機構がすすめるJISの世界版。1952年日本も参加。製品品質やサービス品質を 世界的に標準化し、品質保証を国際規格に則り行うことからはじまった運動。その後品質 のみでなく、省エネ、環境という地球規模の課題にも取り組む。 官公庁との取引、海外貿易の条件となることから中小企業も認定取得をすすめるも、営業 上の看板が目的となり、管理運営には人手や経費がかかり、本来の目的は達成されていない。 ★ERPパッケージ(Enterprise Resource plannig Package) 経営資源の最適化を実現するためのオフイスコンピューター対象のツール=ビジネスソフト。 1995年頃大手企業対象にアメリカより流入。私は、世界の優良業務モデルを総合パッケッジ にした一種のビジネスモデルと記憶していたが、今回調べてみると単なる総合化されたパッ ケージソフトであったことが分かった。当時経営戦略や業務システムを総合化、トータル化へ と進化していこうとしていたニーズはあったものの、導入前1~2年もの標準化コンサルティ ングには困難があった。システムのカスタマナイズという工程で適応しようとしたがこれも 難しかった。現在はシステム構築人材の乏しい中堅中小企業対象に、普及活動が薦められて いる。最近では、業務別ソフトをつなぎ合わせたもの、業務ソフトでもカバーエリアの広い パッケージソフトをERPと呼んだりしている。 5、今後も重要な創造力開発技法(企画書づくり、プレゼン資料づくり、商品開発などに) ★発散技法 自由連想法: ブレーンライティング法、カードBS法、ブレーンストーミング法、 強制連想法: ゴードン法、希望点列挙法、属性列挙法、マトリックス法、チェックリスト法、 類比発想法: バイオニス法、NM法、シオクティクス ★収束技法 空間型法: クロス法、こざね法、KJ法、 系列型法: 関連樹木法、ストーリー法、特性要因図、BD法、PERT法、 ★総合技法 ワーク・デザイン法、インプット・アウトプット法、ハイブリッジ法、ZK法、 ★態度技法 瞑想型法: イメージコントロール法、自律訓練法、メディテーション、 交流型法: カウンセリング法、エンカウター・グループ、TA(交流分析) 演劇型法: クリエティブ・ドラマティックス、ロールプレーニング、 (ここでは各技法の内容を説明することは省略するが、興味のあるとろは確認してください) 6、文章修行(これからもビジネスマンにとって必須) ★今回このブログで使った文体は、はじめに のところで断ったように「エッセイ風」にした ものでした。エッセイとか小説は、散文で書きます。散文は〈人間〉を書く文体です。人間 解釈は人それぞれですから結論の判断は読者に任せます。書き手が結論を押しつけない のが散文です。こうすることで、掌編小説あり、純エッセイあり、論文風エッセイあり、 評論論的なものあり、結構ペダンチックな哲学的ロジックをいれたり、でも落としどころは 合理的なものにしないなどです。 また記事タイトルもできるだけランダムにと考えましたが、かならずしもそうなりませ んでした。その結果がよかったのか、さほどでなかったのか、読者の皆さんの反応を聞か せてもらってないのでまだ分かりません。 そんな感性をこのブログのコンテンツとしてみたい実験でもあったのですが。「ある体」 「ます体」混ぜてみたり、と。 手前味噌の話になりかけたので戻しましょう。 ★ビジネス用の文体は、私とてこのブログのような文体は使いません。忙しい受け手が、よど みなくするすると読めて、しかも伝達意図が正確に伝わるようにと。 そのためにセンテンスは短く、句読点を多く。改行は5行以内に、形容詞は重ねない、使う 熟語などは、一般新聞並みにするなど。モデルとなる文例はどこにでもあるので、それを手 書きで写し修行しました。早さもとてもたいせつです。 それから、長い文章のサマライズの訓練です。要約は文章でも、チャートでもやれるように なればいいです。そのために、いろいろなチャートや図表を知っておく。 ★さらにちょっと長い論文であったり、企画書には、目次の広がりと、深さの関係に黄金分割 といえるようなコツがあるという人もいます。ハウツウの話になりかけたのでこれくらいに します。 7、語学力 これからの時代、国内企業でのビジネスマンにおいても、海外勤務のビジネスマンならなおさ ら語学力は必須の必須となっています。それはわれわれの世代と決定的に違うところです。仕 事上の専門用語はもとより、他民族の価値観や商習慣、生活様式、などを認識した上で、どう 交流してゆくかが、個としても集団としても問われるところでしょう。 8、その他 経営管理技法 ★マネジメント マネジメント・サイクル(PDCA) 、目標による管理/目標管理法、方針管理、 職務設計、スキルズ・インベトリー、 ★組織活性化 職務分析、組織設計、チーム・ラボラトリー、マネジアル・グリッド・フログラム、 ★部下の能力開発 OJT、ケーススタディ、ブレーン・ストーミング、KJ法、NM法、 ★問題の発見と解決 5W1H法、特性列挙法、ABC分析・パレート図、特性要因図、カード洗いだし法、 ★販売効率改善/目標達成 限界利益分析、製品別原価構成分析、製品ライフ・サイクル、交差比率、 ★財務分析 収益性/健全性/成長性分析(昔ながらのパターン)、損益分岐点分析、限界利益分析、 予算管理/管理会計/部門別管理会計、原価管理制度/標準原価/個別原価、 キャッシュ・フロー、 ★経営計画 経営理念、長期ビジョン、中期経営計画、重点経営戦略計画、マーケティグ戦略計画、など 9、ビジネス・パーソンのプロ意識 総合職志向と専門職志向において意識のあり方は本質的に違うものだろうか。 バブル崩壊後、私はこんなことをちょっと探ったことがあった。あの日本一といわれた剣豪 宮本武蔵が細川藩に剣術指南役として3千石で雇ってくれと頼んだとか。すると細川藩では そんな規程は(今でいう人事規程か)ないといって雇わなかったという話があった。ここでは その真偽が話題ではない。 武道のみでなく、人生において生きるということとはどういうことかと問うた「五輪の書」は、 「自力」で生きた人間の姿としてこの時代に読み直されている。 考えるに、当時最高の専門職といえた宮本武蔵が3千石の値打ちがなく、ぐうたらの旗本(総合 職系)でもそれ以上の者もいたということ。 「個の力」より、組織や体制のガバナンスにかかわる人間の方が値打ちがあるとされた日本の 歴史を垣間見る思いがしたものだ。日本だけでなく世界史においても支配する側とされる側は いつの時代でもそうだったのかも知れない。が、そこが変わりかけているのが現代である。 高度成長時代の総合職/管理職は労務管理だけしておればよかった。今は管理職という専門職 が求められる時代。管理職という役割をまっとうするプロである。 経営コンサルタントとして専門職の道を歩んで間もない頃、私より少し若い先輩のコンサル タントより、「コンサルタントである前に人間であれということを忘れないこと」といわれ、 人間本来の使命は他者他人に役立つこと、と再認識し、サービス業に徹しようと決意した。 そしてプロとは自分の役割を自覚して「他者他人に役立ち、役立ちの大きさに比例してリター ンをいたたくもの」との考えをを確定させた。 最後に、ここに挙げた「実学」とはの情報は、現在世界を股にかけて活躍しているスーパー・ビジネス・パソンからすれば、どこかノスタルジックに過去を振り返る老体と思われよう。そう思われたとしても、ほんの少しでも………と思うのみである。
by kuritaro5431
| 2012-09-02 14:48
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